東の横綱!ササニシキでお米を食べよう

東の横綱!ササニシキでお米を食べよう

最近ではお米よりもパンを主食にする人も多くなっています。糖質制限を気にしてあまりとらないようにしている人も多いかもしれません。しかし、何といっても私たちの食文化はお米とともにあります。和食には欠かせないもの、それがお米だと思います。お米はとても栄養価が高い食べ物で、多くのエネルギーをバランスよく含んでいます。普段からよく食べる人もそうでない人も、お米の素晴らしさを再認識していただけたら嬉しいです。

ササニシキの歴史

「ササニシキ」というお米を知っていますか。名前ぐらいは、という人もいるかもしれません。1963年にササニシキは、宮城県立農業試験古川分場で生まれ、かつては宮城県を代表する銘柄でした。父の「ササシグレ」と母の「ハツニシキ」を交配することでササニシキは誕生し、1990年には西の横綱「コシヒカリ」に対し、「東の横綱」と呼ばれるほどの人気となります。その命名は父母からからそれぞれの名前をもらい、宮城の民謡「ささしぐれ」からつけたといわれています。

当時の作付面積は、コシヒカリに次いで2位という、なくてはならない品種でしたが、茎が伸びやすく、細くて弱いことと、冷害に弱く天候に左右されやすいため、その作付面積は大幅に減少を辿ります。今ではササニシキの生まれ宮城県でさえ、その作付面積は8%と低迷しています。ササニシキの育種は1953年に始まります。当時は米不足により収穫量の多い米が求められ、宮城県古川農業試験場でもそれに合わせた育種が行われます。

親のササシグレはいもち病に弱く耐倒状性も弱いなどのいくつかの欠点をもっており、その欠点を補うために、その相手としてハツニシキが選ばれます。ハツニシキはどの点でも合格点ではありましたが、特別な特徴のない品種です。しかし、ハツニシキはササニシキが誕生するための大事な役割を担う米となります。そうして宮城県でササニシキは誕生します。東北地方の温暖な平野部中心で生産をされており、ササニシキはかつて高収量、良食味米として偉大なお米でもありました。

ササニシキは太りづらいお米!?

お米は太る。そう勘違いしている人も多いかもしれません。ササニシキは純粋なうるち米です。うるち米には2種類のデンプンが含まれていて、その2つがアミロースとアミロペクチンです。この2種類の構成する割合によってお米の持つ特徴が変わってきます。ササニシキの特徴として、まずアミロースの含有量が多いことがあげられます。それぞれ体内で分解され、最終的にはブドウ糖になるのですが、アミロペクチンはブドウ糖が枝分かれしており端がたくさんあるのに対して、アミロースはブドウ糖が1本のラインで繋がっています。

消化酵素が体内でデンプンを細かく分解していくのですが、消化酵素の特性として端っこから切っていくということが上げられます。つまり、端が多いアミロペクチンに対しては一度にたくさんの消化酵素が使われ、反対にアミロースの方は消化酵素を少なく使い消化することができます。マウスを使った実験結果では高アミロースの米では、メタボリックシンドロームや糖尿病への予防効果がみられています。(https://ci.nii.ac.jp/naid/130006944825/)そうした理由により、アミロースが多く含まれるササニシキは、消化に優しく、内臓への負担も少ないため、医者もすすめたいお米といえます。

ササニシキは血糖値の上昇が穏やかで、ゆっくりと消化されるので太りづらいお米というわけです。お米のアレルギータイプにもよりますが、ササニシキはお米アレルギーも起こしにくいとされています。最近では、子どもに米アレルギーを持っている子もいますが、行き過ぎたお米の品種改良が原因とされています。人によってはモチモチした系統の米を食べることで、アレルギー症状を訴える人もいます。ササニシキはあらゆる疾患に効果的なお米でもあるのです。

お寿司屋さんはササニシキびいき!?

ササニシキは、冷めても硬くなりにくく美味しいという特徴から、お寿司屋さんでは根強くササニシキを使用する職人さんも多いようです。決して出しゃばらず、奥ゆかしいその様は、新鮮でなおかつ繊細なネタをより引き立てます。ササニシキならではの優しさがネタの邪魔をせず、お寿司の良さをさらに上質なものにしてくれます。厳選して仕入れたネタに必要不可欠な役割を担うのです。何より冷めてもふっくらしており、握ったときに程よく空気を含み、味わいも主張しないので、お寿司屋さんではササニシキ一筋のお店もあるくらいです。

寿司酢を加えてもべたべたしないササニシキの特徴は、職人に好まれ、それでいて職人の繊細な技術も必要となってくるので、寿司という繊細な料理では職人の腕にもかかってきます。シャリにササニシキを使用している店は、お米の特徴を把握している良い職人がいるという目安にもなります。最近では、ロボットが握るお寿司屋も多く、その際には味の濃く、粘りもあり、まとまりの良い米を選ぶようですが、人間が握るお寿司には主張が強い米ではなく、ササニシキのような素材本来の味を消すことがない、口に入れたときの一粒ひと粒のお米のバラけ方が良い米が寿司の魅力を際立たせるのです。

ササニシキそのものが職人のようであり、素材を引き立てる軸を持ちながら、奥にしっかり華がある、そんな魅力が機械ではなく手で握る職人の心を捉えています。現在は、一般家庭より料亭や寿司屋に供給されています。日本の一般的なうるち米のでんぷんは、コシヒカリなどの品種が17%程度です。それに対し、ササニシキは20%~23%含まれています。そのためその味はあっさりとしており、昔ながらの日本人の食文化に合っています。

どんな料理に合うの?

ササニシキは粘りの少ないすっきりとした味わいが魅力のお米です。そんなササニシキにおすすめの料理は、まず第一に和食です。コシヒカリのような粘り気やもっちりとした食感はないものの、さらっとしたササニシキならではの食感は、日本の繊細な和食にとてもよく合います。例えば白身魚ならたんぱくな味わいを無くすことなく、どちらの良さも引き立てることができるのでおすすめです。もちろん、濃いめに煮付けた魚も良いですし、冷めたあとの料理にもよく合います。また、冷たいおかずにもササニシキは良く合います。

冷めてもふっくらしており、味わいがいいのでお弁当のご飯にもササニシキは相性がいいでしょう。冷めてしまい、温められない場合などにもおすすめできます。和食ではないですが、ササニシキの特徴としてパラパラしているため、チャーハンなどの炒めご飯にもよく合います。チャーハンをパラパラに作るのは意外に難しいですよね。そんな時にはササニシキを使うのをおすすめします。他には、ご飯を使うどんぶりもの、特に素材の味を生かした郷土料理では、地元の旬な海産物や野菜などをご飯にのっけて食べる料理も多いためササニシキは重宝します。

仙台づけ丼やキラキラ丼などのすし飯の上に採れた旬の素材をのっける料理にはとてもよく合います。また、油っこい料理なら口の中をすっきりさせてくれるので、中華料理とも相性がいいです。八宝菜や麻婆豆腐などの料理も美味しくいただけます。私たちのソウルフードといっても過言ではないおにぎりにも、ササニシキの素朴でベタベタしない食感は本当によく合います。お漬物にも合いますし、のど越しも良いのでお茶漬けなら、お米が一粒ずつ品よく主張し、より軽く食べられます。ササニシキは私たちが昔から慣れ親しんできた味にとてもよく合うお米なのです。

話題の玄米菜食にも、「ササニシキ」が日本人の体に最適とされており、採用されています。さっぱりとした純粋なうるち米は嚙む力の弱い人にもおすすめですし、炊き上がりの香りの良さも魅力です。お米が主張しすぎない、優しい、けれども甘過ぎない。ササニシキはそうしたたくさんの魅力を持っています。でんぷん質が少ないので、たくさん食べても胃もたれを起こすことがなく、食べ飽きる心配もありません。お米好きが最後に戻ってくるのはササニシキと言われています。食べ心地が軽いため、明日のために胃を疲れさせたくないときにもいいです。それと朝はあまりたくさんは食べれませんよね。日本のあっさりとした朝食のおかずにも悪目立ちせずすっと入ってくると思います。

今では「幻の米」!ササニシキ

1960年代後半、気象変動の影響で、ササニシキはいもち病を発症するようになります。また天候の影響を受けやすく育てるのが難しいことから、品質にムラが起こります。1980年東北地方を大冷害が襲い、ササニシキも大きな打撃を受けます。この大冷害ではコシヒカリが冷害に強いことが証明されています。そこで「初星」がコシヒカリの弱点を補える品種として選ばれます。1981年に新品種の育種をスタートし、「ひとめぼれ」が誕生します。

初めは宮城県の米農家の反応は特になく、宮城県では敬遠する人もいました。1993年、東北は再び大冷害に襲われます。全国的にも稲作の作況指数が近年にないほど下がり、米の値段が高騰します。海外からのお米も多くなり、「平成の米騒動」と言われました。この状況では消極的だった農家もひとめぼれの作付けを開始し、わずか3年後にはササニシキの作付け面積を超えるまでになりました。さらには、「はえぬき」などの病気や寒さに強い品種の作付面積が伸び、ササニシキは減少していきます。

しかし、1977年から古川農業試験場ではササニシキと同じ品質を持ち、いもち病にも強い品種を可能にする試みが行われていました。それが「ささろまん」です。そして2001年にはササニシキとひとめぼれの交配が行われ、「ささ結」が生まれます。ササニシキに似ているすっきりとした食感となおかつ寒さに強い品種もできています。現在、日本のお米の不作面積の中でササニシキの不作面積は0.4%しかありません。今では希少なお米でもあります。ササニシキは比較的病気には強く、無除草剤や無農薬での栽培に適しているという利点があります。

しかしながら低温・高温に弱く、栽培に気を払う必要があり、減収やすく品質も低下しやすいため、生産者の高い技術が求められます。高齢化の波により、作ることが難しく、そのため生産者の量も減り「幻の米」と言われています。最近では、新品種の改良が進み、米作りに高い技術を必要とせず、収穫量も多い品種が多くありますが、手間のかかるお米なだけに強い信念をもつ生産者のもとで、丁寧にササニシキは育てられています。主役になるようなお米もいいですが、ササニシキのような素朴で上品なお米に立ち返ってみてはいかかでしょうか。なかなか食卓に見なくなったササニシキを一度味わってみることをおすすめします。

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