自分好みのお米の選び方は!?品種ごとの味の特徴やおすすめの食べ方を紹介

自分好みのお米の選び方は!?品種ごとの味の特徴やおすすめの食べ方を紹介

毎日、当たり前のように口にしているお米。実は同じ国産米の括りでも、品種によって味や食感の個性が多岐にわたることをご存じでしょうか。ここでは、品種ごとの味・食感の特徴やおすすめの調理法など、普段からのお米選びが楽しくなるような情報を紹介していきます。

どんな食べ方にも合う万能型のお米品種の紹介

まず、炊いてからの経過時間や調理法を問わず、どのようなシーンでもそつのない美味しさを楽しめるお米品種を紹介します。トータルバランスに優れたお米は、粘り気や硬さが程良く整っているのが特徴です。味や食感に際立った印象を残すタイプではありませんが、その分飽きずに喉を通り、さまざまなおかずを引き立たせる名脇役として食卓を支えます。

あきたこまち

トータルバランスに優れたお米の代表格として挙がるのが「あきたこまち」です。ネーミングの通り秋田県発祥のあきたこまちは、1984年、親のコシヒカリと他品種との交配によって誕生しました。「こまち」は、平安時代の女流歌人として知られる小野小町から取っています。親のコシヒカリ特有の美味しさを継承したうえで、バランスの良い味わいを備えている品種です。発売以来、瞬く間に評判が広がり、東北から九州まで日本各地で生産されています。適度な米粒感と一定の粘り気や柔らかさを併せ持ち、ややあっさりした味わいはどんな料理と食べても好相性を発揮します。

ひとめぼれ

ひとめぼれは、宮城県にてコシヒカリと初星の交配によって生まれ、1991年にデビューした品種です。ひとめぼれは、耐冷性に優れており、冷害でササニシキが記録的な不作に直面した年に、安定した収穫量を示したことから一気に評価を高めました。そうして、流通開始からわずか数年で、稲作の作付面積においてササニシキを上回り全国2位まで上りつめました。炊いたお米は一粒ごとのツヤが見事で、思わず一目惚れするほどの美しさにちなんで「ひとめぼれ」と命名されています。確かな甘みと粘りを有していながら、それらが決してしつこすぎない範囲に収まり、肉料理、高級和食、お弁当などさまざまなシーンで食材を十分に活かしてくれます。

夢つくし

福岡県田川市発祥の「夢つくし」も、極端な癖がなくさまざまな料理と合わせやすい品種です。1994年にコシヒカリとキヌヒカリの交配により誕生し、コシヒカリの旨味とキヌヒカリのさっぱりとした食感を併せ持っています。全国的に際立った知名度はないものの、筑後川流域が主な生産地となり福岡県内ではお馴染みの存在です。一粒一粒が程良い甘さを保ちながら、コシヒカリほどの強い粘り気はなく、どのような食べ方でも楽しめるのが魅力です。

肉・魚料理に合うお米品種の紹介

続いて、肉・魚料理に合うお米の品種を紹介していきます。肉や魚料理は、おかずの中では味・食感ともに存在感の強い部類に入ります。その分、一緒に味わうお米も、ふっくらとして確かな食べ応えがあるタイプが最適でしょう。また、こうした系統の品種は、炊き立ての白ごはんを単体で味わっても非常に美味しく、敢えて米そのものの旨味を楽しむという食べ方もおすすめです。

コシヒカリ

人気・知名度ともに、数あるお米品種の中でも象徴的存在と言えるのがコシヒカリです。コシヒカリの「コシ」は北陸の「越の国」を表し、北陸に光「ヒカリ」をもたらすイメージを込めてコシヒカリと命名されました。北海道と沖縄を除く日本全国で生産され、作付割合(約34%)も2位のひとめぼれ以下を大きく引き離してトップを維持しています。コシヒカリは、産地に応じてさらにブランドが枝分かれしており、新潟の魚沼産コシヒカリをはじめ、兵庫県の丹波篠山産コシヒカリ、福島県の白河コシヒカリなども有名です。

コシヒカリは、何よりもっちりした粘りと噛むほどに口内に広がる甘さが魅力的です。しっかり食べ応えもあるので、肉料理など主張の強いおかずと一緒でも安定した味わいを保ち、ごはん単独で食べてもその美味しさが十分味覚に染みわたります。

ゆめぴりか

ゆめぴりかは長年の品種改良を経て開発され、北海道で2009年頃から流通し始めた比較的新しい品種です。低アミロース米としても知られ、アミロースが少ないことでより柔らかく粘り気のある炊き上がりとなります。構成成分としては、通常のうるち米よりもち米に近い存在であると解釈できます。味の個性としてコシヒカリと同系統にありますが、粘りと柔らかさの面ではコシヒカリ以上の水準を再現しています。そうした特徴がある反面、ごはんを炊く際は水分量が多くなりすぎないように注意した方がいいでしょう。味の濃い料理との相性は抜群で、冷めても柔らかさが持続するため、お弁当用にも向いています。

ミルキークイーン

山梨県富士吉田市発祥、コシヒカリの突然変異により生まれたミルキークイーンも、ゆめぴりか同様低アミロース米に属する品種です。元々は国主導の品種開発事業として、その研究が進められていた背景があります。富士の雪解け水と高地の環境下で育ったミルキークイーンの外見は、白濁のあまり目立たない美しい透明感が特徴です。甘さとコク、粘り気などは低アミロース米ならではですが、特に餅に類似したもっちりとした食感は、ゆめぴりか以上の水準にあるとされています。こうした特色から、肉料理や濃厚な料理におすすめできると同時に、白ごはんだけでそのまま味わうのもいいでしょう。

ササニシキ

ササニシキは、宮城県で開発され1963年頃から流通している東北地方を代表する品種です。ネーミングの由来は、交配に使用した2種類の品種名を掛け合わせてササニシキと称しました。先述したアミロースをササニシキの場合は多く含んでおり、粘り気は控えめの状態で炊き上がるのが特徴です。粘り過ぎない分ほぐれやすいという個性を有することから、ササニシキを好んで使う高級寿司店も少なくありません。余計な雑味が少ないので、肉料理のみならず繊細さのある魚料理にも特におすすめです。

おにぎりに合うお米品種の紹介

日本人のソウルフードと言っても過言ではないおにぎり。そんなおにぎりをより美味しく食べるために、どのようなお米が向いているのか気になる人もいるでしょう。まず、おにぎりを実際に食べるシーンをイメージすると、調理後一定の時間が経過してから食べるケースがほとんどです。さらに、作る際はおにぎりの形状に整えるため、一定の圧力がごはんに加わってしまいます。そうした点を考慮すると、時間が経過したとしても粒感とふっくらした食感が失われないお米が理想です。

雪若丸

雪若丸は、一足先に有名になった「つや姫」の弟に当たる品種として山形県で開発されました。姫に対する「丸」というネーミングは、稲穂の生える姿と実る米粒の大きさが男性的であることから命名されています。見た目は白さとツヤの美しさが際立ち、しっかりした粒感と弾力ある食感が魅力です。そのため、おにぎりとして長時間が経過してから食べるケースでも、米一粒一粒の形状と噛み応えを存分に楽しむことができます。湿気や乾燥といった外的環境に関わらず、米粒本来の食感を維持しやすいことからまさにおにぎり向けの品種です。

新之助

新之助は、「コシヒカリとはベクトルの異なる美味しさ」をテーマに開発された新潟県発祥の新品種です。味覚センサーによる計測に基づき、コクと甘味、味の厚みに関して平均値を大きく上回る水準に達していることがわかっています。そして、おにぎり用という観点からも魅力的な特徴が満載です。ごはんが冷えた状態でも表層や粒全体が硬くなりにくく、品質劣化が少ない性質を有しています。ほぐれやすさと粘り感も高次元で両立しており、お気に入りの具材で絶品おにぎりを仕上げる際にはぜひ試してほしいお米です。

カレー・炒飯系に合うお米品種の紹介

カレーや炒飯を本格的に味わうには、ごはんの粘り気や水分は控えめにさらっと仕上げたいものです。しかし、コシヒカリ系統の瑞々しい品種では、いくら強火で加熱してもなかなかパラッとした理想的な状態を再現できません。

あさひの夢

愛知県で誕生したあさひの夢は、群馬県や栃木県で多く流通している品種で、群馬においては県内トップの作付面積を誇ります。あさひの夢という呼称は、交配種の「旭米」と開発メンバーの夢を実現した品種であるという点から命名されました。コシヒカリより収穫時期が遅い一方、収穫量が他の銘柄より多いというメリットもあります。粘り気が控えめでさっぱりした味わいが特徴のため、サラッとした炒飯を調理したいならぜひ試してもらいたい品種です。値段が比較的安価に設定されているのも魅力で、食べ盛りの子供たちが揃う家庭や、質と量を求める飲食店からも確かな支持を集めています。

ななつぼし

ななつぼしは、先述した「ゆめぴりか」と並び北海道の2枚看板と称される品種の1つです。一般公募により名付けられた「ななつぼし」には、北海道の澄み切った夜空に現れる北斗七星のように、輝かしい存在であってほしいという想いが込められています。このななつぼしは、もう一方の看板品種であるゆめぴりかとは、対極的な個性を持つのが特徴です。粘り気はほどほどに止めて、甘さや硬さを適度なバランスに保つことから多様な料理法に対応できる品種となっています。フライパンなどで荒々しく炒めても一粒一粒が崩れにくく、炒飯やドライカレーとしても理想的な仕上がりが期待できます。

最終的には自分の好みに合った品種を選ぼう

ここまで、国産米の品種ごとに一通りおすすめできる食べ方やメニューを紹介してきました。しかし、このアドバイス通りに食べなければならないと固定観念に縛られる必要は一切ありません。それは、各料理に合ったお米の食感や味わいは、人それぞれ好みが異なっているからです。

とにかく料理ジャンルを問わず、甘みに富む濃厚な味わいのお米を食べたい人もいるでしょう。また、炒飯はパラパラの仕上がりが人気ですが、むしろしっとりとした食感がより美味しいと感じるケースもあるはずです。そこで、まず自分自身のお米の好みを整理したうえで、その傾向に近い品種をピックアップして食べ比べてみるのもおすすめです。

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