研ぎ方で味が変わる!お米を研ぐ際のポイントとは

研ぎ方で味が変わる!お米を研ぐ際のポイントとは

昔は精米技術が未熟だったため、お米には米ぬかや汚れがたくさん付着していました。しかし、現在は技術が向上したので、綺麗に精米することができます。そのため、お米を研ぐ際も、そこまで念入りに洗う必要はないでしょう

ただ、お米を研ぐ理由は汚れを落とすためだけではありません。お米は研ぎ方次第で、風味や味わいが大きく変わってくるのです。そこで今回は、お米を美味しく食べるための正しい研ぎ方を紹介します。

そもそもお米はどうして研ぐの?お米を研ぐ際のポイント

普段お米を研ぐ際は、どのようなことを意識しているでしょうか。多くの人は、お米に付着した汚れを落とすために研いでいるのではないでしょうか。確かに、精米技術が向上した現在でも、お米には多少のぬかや汚れ、ほこりなどが付着しています。それを落とすことも、お米を研ぐ理由のひとつです。しかし、汚れをしっかり洗い落とそうとするあまり、強い力で何度もお米を研いでしまうと、かえって逆効果になってしまうことがあります。お米は洗い過ぎると表面が割れてしまい、そこから風味や美味しさが逃げてしまうことがあるのです。

特に新米はぬかや汚れがほとんどついていないので、あまりゴシゴシと洗う必要はありません。研ぐ際は軽く、そしてやさしく洗うのがコツです。また、精米直後のお米も、鮮度が良いので軽く洗い流すだけで汚れは十分に落とせるでしょう。一方、収穫してから1年以上経過しているような古米の場合は、表面に汚れが蓄積している場合が多いので、新米や精米直後のお米よりは念入りに洗ったほうが良いです。古米は酸化によって風味も劣化しているので、しっかり洗って風味を復活させるのが美味しく炊き上げるコツです。

とはいえ、新米でも古米でも、ただ汚れを落とすためだけに研いでいるのでは美味しくはなりません。お米を美味しく炊き上げるためには、まず洗うスピード、次いで使用する水、それから研ぐ回数の3つがポイントになります。また、研ぐ前には必ず計量カップなどで正しく分量を量ることも重要です。それでは、以下の段落でそれぞれのポイントを詳しく見ていくことにしましょう。

意外と見落としがち?お米を正確に量ろう

お米を美味しく炊き上げるためには、まずお米の分量を正確に量る必要があります。お米を炊く際は、お米の分量に合わせた適量の水を入れなければなりません。そのとき、分量に誤差があると、たとえ小さな差だったとしても、お米の炊きあがりに大きな影響を与えてしまうことがあるのです。

1合ずつ正確に量る

お米の分量を正確に量るためには、まず1合ずつ分けながら計量するのが鉄則です。1合のお米は、180mlの計量カップにちょうど1杯分、グラム数で表すと約150gとなります。炊く量が多くなると誤差も生じやすいので、なるべく1合ずつ計量カップで量っていきましょう。また、品種によっては粒の大きいお米もあるので、同じ分量でも適量の水が変わってくる場合があります。分量を正確に量りつつ、品種によって異なる水加減についても知識を持っておきましょう。

お米の正しい計量方法

180mlの計量カップを使っていても、適当にお米を掬って分量を量っていては正確な計量ができません。計量カップで1合を量る際は、まず山盛りにお米を入れます。その際、あまりギチギチに詰めてしまうと正確な分量が量れないので、なるべくふんわりと入れるように意識しましょう。カップから盛り上がっている部分は余分なので、箸などを使って溢れている部分をすりきりします。これで正確に1合の分量を量ることができます。もし、家にデジタルの計量器があるなら、それで量ってしまっても良いでしょう。1合あたり150gなので、たくさん炊く際はそのほうが正確かつ効率的です。

最初は水を良く吸う!良質な水でさっとすすごう

正確な分量を量ったら、いよいよ水でお米を研いでいきます。その際、まず意識したいのが水質です。乾燥した状態のお米を水に浸けると、お米は水を一気に吸収してしまいます。ですから、最初に浸す水は浄水などの綺麗な水を使いたいところです。普通の水道水に浸けてしまうと、水道水のカルキ臭まで吸収してしまい、お米独特の風味が損なわれてしまうこともあります。美味しいお米を炊き上げるなら、浄水か純度の高いミネラルウォーターを使って洗うようにしましょう。

また、良質な水を使っていても、お米を水に浸せば付着していたぬかや汚れが水に浮きます。乾いたお米は水を吸収しやすいので、最初のすすぎをゆっくりやっていると、浮き出たぬかや汚れまでお米が吸収してしまうことになります。そのため、特に最初のすすぎはスピードが命です。水にお米を浸したら、手で軽くかき混ぜて、さっと水を捨てましょう。かき混ぜるのは10秒くらいで十分です。かき混ぜたらぬかや汚れが浮き出てくるので、放置せず素早く水を捨てるのがコツです。

最初のすすぎはスピード勝負なので、水の使い方にもコツがあります。お米を洗う際、まずボウルや炊飯器の内釜にお米を入れてから、後で水をそそぐという人が多いのではないでしょうか。しかし、このやり方ではボウルや内釜に水が溜まるのを待つ間に、浮き出たぬかの臭いをお米が吸収してしまいます。ですから、最初にお米をすすぐ際は、先にボウルや内釜に水を溜めておき、後からお米を入れるのがコツです。こうすることで、ぬかの嫌な臭いの吸収を最小限に抑えながら、手早く洗うことができます。

ちなみに、炊飯器の内釜ではお米を研がないほうが良いといわれることもあります。実際のところ、ボウルで研いでも内釜で研いでも、お米の研ぎ方としてはどちらも間違いではありません。内釜で研いだからといってお米が美味しく炊けなくなるわけではないので、基本的にはどちらで研いでも問題ないでしょう。ただし、炊飯器のメーカーによっては、内釜で研ぐことを推奨していないケースもあります。内釜でお米を研ぐと、内釜のコーティングが剥がれ、お米の炊きあがりに影響が出てしまうことがあるためです。ですから、気になる人は内釜を使わず、ボウルなどで研いだほうが安心かもしれません。

やさしく研ごう!お米を研ぐコツ

良質な水で素早くお米をすすいだら、いよいよお米を研いでいく工程に入ります。このとき、水を入れたまま研ぐ人もいるかもしれませんが、美味しいお米を炊き上げるためには、水はしっかり切ってから研いだほうが良いです。水を入れたまま研ぐと、抵抗が生まれてお米とお米がうまく擦れません。お米に付着しているぬかや汚れは、お米同士が擦れることで効率的にとることができます。ですから、お米を研ぐ際はしっかり水をきってから研ぐのが鉄則です。

やさしく研ぐことを意識しよう

水をきったら、手でお米をやさしく研いでいきます。このとき、あまり力を入れ過ぎないように注意しましょう。擦れることで汚れが落ちるといっても、新米や精米直後のお米にはそこまで汚れは付着していません。むしろ、力を込めて研いでしまうと、お米同士が擦れすぎて割れてしまうことがあります。やさしく洗うだけでも十分にぬかや汚れは落とせます。

同じ方向にかき混ぜるようにして研ぐ

お米を研ぐ際の手の動きは、同じ方向にかき混ぜるように動かすことです。拳を軽く握るような形に手を作り、力を抜きながら一定のスピードでぐるぐると回します。シャカシャカと音をたてながら、20回くらい回せば十分でしょう。このとき、速く回したり、お米を握りしめたりしないように気を付けましょう。お米同士の摩擦を利用して、あくまでやさしく洗うのがコツです。

水を捨てる回数は2回程度が基準

やさしくお米を研いだら、水を入れて濁った研ぎ汁を捨てます。水を捨てる回数は、だいたい2回が標準です。気になる人はそれ以上やっても良いですが、あまり研ぎすぎるとお米が美味しく炊きあがりません。回数の目安としては、お米の研ぎ汁の濁り具合を参考にすると良いでしょう。研いだお米に水を入れてみて、うっすら粒が透けて見えるくらいが目安です。水が完全に透明になるまで研いでしまうと、お米の栄養や風味まで水で流れてしまっている場合があります。美味しさを留めるという意味でも、水を流す回数は2~3回ほどにしておきましょう。また、濁った研ぎ汁は下のほうに沈殿しやすいので、水を捨てる際は軽くかき混ぜてから捨てるのがコツです。

洗米は水道水でもOK

お米を洗う水はミネラルウォーターなどの綺麗な水のほうが良いとされます。確かに、最初に使う水は浄水やミネラルウォーターが最適です。水によってお米の風味が大きく変わってきます。ただ、それ以降の水は浄水やミネラルウォーターでなくても構いません。もちろん、お米に触れる水はすべて良質なほうが良いのですが、最初の水を吸収して湿ったお米なら、それ以降に水道水を使ってもそこまで嫌な臭いは付着しません。ですから、洗米の工程では水道水でもOKです。

お米の品質や種類によって研ぎ方は変わる

水を2~3度捨てたら、適量の水を入れて炊飯器や鍋などで炊きます。そのまま炊いても良いですし、水に1時間ほど浸けてから炊き始めてもOKです。特に新米の場合は、水に浸けてから炊き始めたほうが美味しく炊きあがるといわれています。お米を水に浸けておくと、吸水して膨張し、炊きあがるときに粒がふっくらとします。新米は表面がつるつるしており、水を吸収しにくい特性があるので、事前に浸水させておくことでふっくらと炊きあがりやすくなるのです。

ただし、浸水時間は季節によって異なりますし、お米の品質や種類によっても変わってきます。古いお米は表面が乾いているので、水を吸収しやすく、長時間浸水させてしまうと粒がべたつきやすくなってしまいます。新米でも、浸けすぎるとお米がべたつくことがあるので、浸水時間は長くても90分くらいにしておきましょう。また、水温や気温が高いほど吸水率も高いので、夏は浸水時間を短めにするのがコツです。夏は30分、冬は1時間、春と秋はその中間と覚えておくとわかりやすいでしょう。

浸水時間だけではなく、お米の研ぎ方も品質や種類によって変わってくるものです。新米はなるべくやさしく洗うのがコツですが、古米の場合はしっかり研いだほうが美味しく炊きあがります。古米は特に表面が劣化しているので、力を込めて研いだほうが汚れが落ち、お米の風味が増すとされています。このように、同じ品種のお米でも、鮮度によって適切な研ぎ方や炊き方は変わってきます。美味しいお米を炊くためには、品質や古さをしっかりチェックして、そのお米に合った研ぎ方や炊き方を選びましょう。

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