お米の賞味期限について知ろう

お米の賞味期限について知ろう

お米には賞味期限があるのかどうか、気になっている人もいるかもしれません。本記事ではそのような人々に向けて、お米の賞味期限の概要をはじめ、炊く前と炊いたあと、炊いたあとの冷蔵保存や冷凍など、場合別についても解説します。

お米に賞味期限はあるのか

賞味期限と消費期限の違い 

そもそも賞味期限と消費期限を混同している人もいるかもしれませんが、両者は似ている言葉ではあるものの、それぞれが表す意味は異なるため、区別して考える必要があるでしょう。一般的に、賞味期限は袋や容器が未開封の状態、かつ、適切な保存方法で保存した場合に品質が変わらず、おいしく食べられる期間のことです。一方、消費期限は袋や容器が未開封の状態、かつ、適切な保存方法で保存した場合に、その食品を安全に食べられる期間を意味しています。なお、両者は袋や容器が未開封の状態であることが条件となっているため、開封したものに関しては、賞味期限や消費期限に関係なく、できるだけ早めに消費するほうがよいでしょう。 

お米に賞味期限はあるのか 

賞味期限は加工食品につけられるものであり、お米は野菜と同様に生鮮食品に分類され、気候・温度・湿度・保存方法などの条件によって状態が変わるため、賞味期限の記載は義務付けられていません。したがって、お米には明確に定められた賞味期限はないといえるでしょう。なお、対面で販売する以外のスーパーやネット通販でお米を売る場合は、 JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適性化に関する法律)によって精米年月日の記載が義務付けられています。 

精米年月日とは、玄米を精白して白米にした年月日のことで、購入日に近ければ近いほど、精米したての新鮮なお米であるということが分かるのです。ちなみに、精米されていない状態のお米の賞味期限は約1~3年といわれていて、精米されたお米より長く日持ちします。保存状態により異なりますが、よい環境下で保存すれば3年程度は保管することが可能です。 

お米の賞味期限の目安 

お米は気温や湿度などの影響を受けるため、季節によっておいしく食べられる期間が異なります。具体的には、春は気温が徐々に上昇することで保存環境が悪くなっていくと考えられるため、 精米から1カ月以内、梅雨から夏は気温に加えて湿度も高くなってしまい、カビが生える可能性が高くなるため、精米後3週間程度となっています。他方、秋から冬は気温と湿度が下がり、それまでの季節に比べてお米の保存がしやすくなるため、精米後2カ月以内が目安の期限として挙げられるでしょう。 

なお、袋を開封している状態と未開封の状態での差についてですが、スーパーなどで購入するお米の袋には小さな空気穴が開いていて、未開封の状態でもお米は空気にさらされているため、どちらの状態でも賞味期限に差はありません。未開封の袋でもあらかじめ袋に小さな穴が開いているのは、お米の袋が輸送中の衝撃や商品陳列の際に破損しないためです。袋に穴がない状態だと、何らかの衝撃が加わったときにパンクする可能性があり、それを防ぐための工夫として穴が開けられているのです。 

劣化したお米の見分け方

お米が劣化しているかどうかを見分けるためには、まず、お米の色を確認しましょう。通常、お米は白色ですが、黒色や灰色、茶色などに変色している場合は、カビや菌が繁殖している状態である可能性が高いため、劣化しているといえます。このような状態は梅雨から夏にかけて起こることが多いのが特徴です。また、お米自体を見て変色が確認できない場合でも、お米を研いだときに水が黒くなるようであれば、カビが生えている可能性が高いといえます。 

このような状態であれば身体にもよくないため、食べないように気を付けましょう。ほかにも、悪臭がする場合も食べないほうがよいです。カビの匂いや酸っぱい匂いがする場合がありますが、そのまま炊いても殺菌することは難しいため、廃棄しましょう。 

お米を保存する方法

お米は精米後から劣化が始まってしまうため、おいしい状態で食べるためには、なるべく1カ月以内で消費するのがオススメです。しかし、一人暮らしの場合や、一度に大量のお米を購入した場合などは、正しい方法で保存をすることで通常保存よりもお米の劣化を遅らせることができるでしょう。 

お米を保存するときのポイント 

炊く前のお米を保存するときは温度・湿度・直射日光に気を付けましょう。お米を保存する温度は10度以下が理想です。温度が高くなると酸化のスピードが早くなり、特に20度以上になると、コクゾウムシやノシメマダラメイガといった害虫がお米につく恐れがあります。これらの虫は食べても害があるわけではありませんが、なるべく侵入を防ぐようにしましょう。脱臭や虫よけ効果が期待できる防虫剤もあるため、それらを使用するのもよいかもしれません。 

湿度については、梅雨の時期のように湿度が高くなるとお米が水分を吸い、カビが発生する可能性が高くなるので注意が必要です。一方で、湿度が低すぎる状態ではお米の水分がなくなることでヒビが入ったり、乾燥することで味が悪くなったりすることがあるため、適度な湿度を保つことが大切でしょう。また、直射日光が当たってしまうことでもお米の劣化は進んでしまうため、注意しなくてはいけません。冷暗所に入れて光を遮ることで劣化を遅らせる効果も期待できるでしょう。特に冷蔵庫は日光に当たらないだけでなく、一定の温度かつ低温を保つことが可能なため、お米の保管に適しています。 

なお、袋に入った状態のお米を冷蔵庫で保管する場合は、ほかの食材の匂いがつかないように気を付ける必要があるでしょう。お米の袋には穴が開いていて、そこから匂いがつく可能性が高いため、匂いの強い食材の近くには置かないことを心がけてみてください。ほかにも、密閉性の高い容器に入れて保管することも、お米の劣化や害虫の侵入、カビの発生などを防ぐために効果的です。手軽に収納したい場合はペットボトルやジッパーなどを活用しましょう。機能性やデザイン性を重視したい場合は米びつを利用するとよいです。計量機能が付いた機能性の高いものや、見た目がおしゃれなものなどさまざまな種類があるため、求める条件に合ったものを選ぶとよいでしょう。 

お米を容器に入れて保管する場合は、途中で継ぎ足さないように気を付ける必要があります。容器内には古いお米以外にもホコリなどが入っていることもあるほか、古いお米には虫がわきやすいという特徴があるのです。そのため、なるべくよい状態のお米をキープするためにも、容器に入っているお米を使い切って、中を掃除してから次のお米を補充してください。 

炊いた後のお米の保存について 

これまでは炊く前のお米の保存ポイントについて紹介しましたが、ここからは炊いたあとのお米の保存方法と賞味期限について解説します。まず、炊いたご飯を常温で保存する場合についてですが、基本は常温での保存は長くもたないので、なるべく避けたほうがよいでしょう。特に夏は温度が高く、食材が腐りやすい季節でもあるので常温保存はしないほうが安全です。それ以外の季節であれば、すぐに食べるのであれば常温の中に置いておいてもよいですが、直射日光を避けて、なるべく涼しいところに置くようにしましょう。賞味期限は春と秋は1~2日、冬は2日ほどです。 

次に冷蔵での保存についてですが、冷蔵保存自体は可能であるものの、食感や味が悪くなってしまうため、保存方法としてはあまり適していません。しかし、保存期間は3日ほど可能であり、常温よりは長持ちするため、日持ちを優先したい場合は、冷蔵保存でもよいかもしれません。冷蔵保存する場合は、容器やラップに盛って、粗熱をとってから冷蔵庫に入れましょう。他方、冷凍保存はご飯をおいしい状態で保存することが可能です。賞味期限も1カ月ほどもつでしょう。冷凍保存する場合は、炊きたてのご飯をラップに1回分ずつ包んで、粗熱をとってから冷凍庫に入れます。炊きたての温かいご飯をラップで包むことで、解凍したときにふっくらとした食感を楽しめるでしょう。 

炊飯器で保存する場合 

炊いたご飯を炊飯器で保存する場合は、保温モードを切って常温で保存するケースと、保温モードをオンにして保存するケースに分けられます。前者の場合は、炊飯器からご飯を取り出して常温保存した場合と賞味期限はほとんど変わらないでしょう。冬は2日程度、夏は1日でも難しくなります。そのため、なるべく長く保存したいのであれば、常温保存ではなく、冷蔵庫もしくは冷凍庫に入れるようにしましょう。一方、後者の場合は、メーカーや機種によっても保存可能な期間は異なりますが、一般的には24時間と考えておくとよいです。おいしい状態で食べるためには、6時間程度までだといわれています。 

なお、保温モードを利用すると炊飯器の中の温度は約70度に保つことができ、腐る原因となる細菌は60度以上では増殖しないため、常温より長くもつでしょう。しかし、保温のまま置いておくと、徐々にお米に含まれている水分がなくなり、食感が悪くなるだけでなく、見た目も黄色っぽい状態に変化してしまうのです。腐りはしなくてもおいしさは減ってしまうため、なるべく炊きたてを食べるか、早めに小分けにして冷蔵庫保存にするとよいでしょう。 

炊いたご飯が腐った場合の見分け方 

炊いたご飯が腐った場合は、ご飯をつまむと糸を引いたり、悪臭がしたりするため、食べる前に気付くことが多いでしょう。少し粘り気があるものの、腐っているかどうか分からない場合は、一度温めてから匂いを確認すると、腐っていれば悪臭がするため、分かりやすくなります。腐ったご飯を食べると、場合によってはおなかを壊すなど、体調不良を引き起こす可能性もあるため、なるべく食べないようにしましょう。特に免疫力が少ない子供や高齢者は体調を壊しやすいため、気を付けなくてはいけません。

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