炊き方で全然違う?お米を美味しく炊き上げる秘訣とは

炊き方で全然違う?お米を美味しく炊き上げる秘訣とは

お米を美味しく食べるためには、正しい手順でお米を研ぎ、そして炊き上げる必要があります。炊飯器で炊く場合は、とにかく手早くお米を研ぐのがポイント。一方、土鍋の場合は研ぎ方だけではなく、火加減にも注意したいところです。使う水にこだわればさらに美味しく炊くこともできるでしょう。今回は、お米を美味しく炊くための秘訣について解説します。

お米を美味しく炊くために!研ぎ方のコツをマスターしよう

炊飯器でも土鍋でも、お米を美味しく炊くためには正しい研ぎ方を身に付ける必要があります。研ぎ方次第でお米は味や風味が全く変わってきます。キーワードになるのが、とにかく手早くサッと研ぐこと。それでは、具体的にどのように研げば良いのか詳しく見ていくことにしましょう。

きちんと計量する

お米を研ぐ際に大切なのが、まずきちんと計量することです。同じ計量カップを使っていても、山盛りに入れた場合とすりきりできっちり入れた場合では、お米の分量がかなり違ってきてしまいます。美味しいお米を炊くためには、お米の分量と水加減がしっかりマッチしていなければなりません。ですから、お米を計量する際は箸などを使ってすりきりし、なるべく誤差が生まれないように気を付けましょう。

ちなみに、お米1合は180mlの計量カップ1杯分、グラムで表せば約150グラムとなります。ただし、市販の計量カップは1杯あたり200mlで作られているものが多いです。200mlのカップで量ってしまうと分量が合わなくなってしまうので、計量カップでお米の分量を量るときはお米専用のカップを使うか、180mlの計量カップを用意しましょう。分量を正確に量れるデジタルスケールがあるなら、グラム数で計算してもOKです。

手早くサッと洗う

計量カップで正確な分量を量ったら、次は水でお米を洗っていきます。炊く前にお米を洗う理由は、お米に付着している余計なぬかを取り除くためです。ただ、精米技術が向上した現在では、お米に付着しているぬかもそこまで多くはありません。そのため、そこまで念入りにお米を洗う必要はありません。むしろ、必要以上にお米を洗ってしまうと、お米の表面が摩擦で割れてしまうこともあるため、きれいな水でサッと洗うのがコツです。

また、乾いた状態のお米は水を吸収しやすい性質を持ちます。洗っていないお米を長く水に浸けてしまうと、水と一緒にお米表面に付着しているぬかのニオイまで吸収してしまいます。ですから、最初に水を入れる際は、多めの水で軽くすすいですぐに水を捨てましょう。また、乾燥したお米はぬかだけではなく、水道水に含まれるカルキ臭も吸い込んでしまいます。最初に使う水は水道水ではなく、浄水やミネラルウォーターを使うとお米に嫌なニオイが付きにくいです。

洗い過ぎず、やさしく研ぐ

綺麗な水でお米を軽く洗ったら、次はお米が浸る程度に水を入れて、やさしくかき混ぜるように研ぎましょう。このとき、力を込めて研ぐのは避けたほうが良いです。お米が傷ついて、ひび割れてしまうことがあります。そして、水に浸す時間をなるべく減らし、とにかく手早く洗って水を捨てます。この工程を2~3回ほど繰り返すと、お米の研ぎ汁が少し白濁する程度に透明になってくるはずです。水を浸したときに、お米がうっすら見える程度の白濁具合になったら十分です。水が完全に透明になるまで洗ってしまうと、お米の栄養や旨味まで洗い流してしまうので注意しましょう。

炊飯器でお米を炊く場合のコツ

正しい手順でお米を研いだら、いよいよ炊く工程に移っていきます。まずは炊飯器でお米を炊く場合のコツを見ていきましょう。

水をしっかり切ってから水加減を調節する

まず、水加減を調節する前に、洗ったお米の水をしっかり切りましょう。お米を炊くというのは、要するにお米に水を吸わせてふっくら仕上げる工程のことです。そのため、炊く前に洗った水がお米に付いていると、米ぬかや汚れが浮き出た水を吸収してしまうことになります。ざるを傾けるなどして、2~3分程度しっかり水を切ってから水加減を量りましょう。

水が切れたら、お米を炊飯器のお釜に移して分量の水を入れます。このとき、水加減を正確に量るため、必ず平らなところで作業するように心がけましょう。炊飯器の目盛りに合わせて、きっちり水を入れます。ただし、柔らかめや硬めなど、好みは人によって分かれるものです。柔らかめが好きなら水を少し多めに、硬くしたければ少なめにして調節しましょう。

水に浸したまましばらく置く

適切な加減まで水を入れたら、そのまましばらく置いておきます。お米を水に浸しておくことで、お米の中心部分まで水が浸透し、炊きあがったときによりふっくらとした仕上がりになります。浸しておく時間は30分程度が目安です。ただし、冬は水温が低く浸透しにくいので、時間を長くして60分程度は浸しておきましょう。このように、お米を水に浸す工程を浸漬(しんせき)といいます。

浸漬に使った水は捨てず、そのままお米を炊くことになります。ですから、浸漬は綺麗な水で行うのが基本です。料理に調味料が欠かせないように、お米を美味しく炊くためには良質な水が欠かせません。水の質がお米の味を決定づけるといっても過言ではないので、お米を炊く際は質の良い綺麗な水を用意しましょう。夾雑物を取り除いた浄水でも良いですし、ウォーターサーバーやミネラルウォーターもおすすめです。ただし、お米は硬水と相性が良くないので、ミネラルウォーターを使う際は軟水を用意しましょう。

水に浸したら、そのまま放置しない

お米を炊く際は、翌朝に食べるために前日の夜に研いで炊飯器にタイマーをかけておくといった場合もあるでしょう。ただ、水に浸したお米を長い時間常温のまま置いておくのはあまりよくありません。お米のでんぷんが水に溶けだしてしまうことがありますし、長時間の常温放置はカビの発生にもつながります。時間的にやむを得ない場合は、浸漬したお米をお釜ごとラップにかけて冷蔵庫に入れておくなどしましょう。翌朝、冷蔵庫から取り出して自分でスイッチを入れれば、効率的かつ美味しいお米を食べられます。

お釜や炊飯器に付着している水は拭く

お米を洗い、炊飯器にセットしたら、後はスイッチを入れて炊くだけです。このとき、お釜や炊飯器に水滴が付いている場合はしっかり拭き取ります。お釜に水滴が付着していると、炊飯器の故障の原因になるばかりか、炊き上がりにムラが出てきてしまうことがあります。炊飯器の内蓋も、洗った場合はしっかり水を拭き取ってからセットして、炊飯器のスイッチを入れましょう。

炊き上がった後はお米をほぐす

お米が炊き上がったら、すぐに蓋を開けて中を確認してみましょう。現在の炊飯器には、蒸らしの工程が炊飯機能に含まれているものがほとんどです。ですから、炊き上がった後しばらく蓋を開けずに蒸らす時間は基本的に必要ありません。蓋を開けると内蓋やお釜の周りに水滴が付いているはずです。その水滴がお米に入らないように、蓋を開けたらまずは水滴を綺麗に拭き取りましょう。

水滴を拭き取ったら、炊き上がったお米をほぐします。なるべくお米をつぶさないように、やさしくしゃもじでかき混ぜます。お釜の底からお米を持ち上げるようにしてかき混ぜると良いでしょう。こうすることで余計な水蒸気が飛び、お米の炊き加減を均一にすることができ、よりふっくらした美味しいごはんに仕上げることができます。

火加減が大事!土鍋でお米を炊くには

お米を美味しく炊きたいなら、土鍋を使って炊くのもひとつの方法です。炊飯器にも土鍋をモチーフにした商品があるように、土鍋でお米を炊くと粒がふっくらしやすく、ツヤツヤしたお米を炊くことができます。ただし、土鍋でお米を炊く場合は、水加減や火加減の調節が少し難しめです。以下、土鍋でお米を美味しく炊き上げる秘訣について見ていきましょう。

土鍋の大きさに合わせて炊く

土鍋でお米を炊く際は、まず鍋の大きさに合わせた分量のお米を炊くことが大切です。土鍋の容量に合わない量のお米を炊飯してしまうと、水が吹きこぼれて仕上がりがうまくいかなくなってしまうことがあります。土鍋にお米を入れて水に浸したときに、水位が鍋の6~7割程度の位置にくるのが理想的です。ただし、炊飯専用の土鍋を使う場合は、鍋の仕様で適切なお米の分量が決まっていることがあるので、その場合は仕様にしたがってお米を量りましょう。水の分量はお米の2割増しが目安です。2合炊く場合は450~500ml、3合炊きなら650~700mlが目安となります。

火加減を見ながら炊いていく

お米の研ぎ方や浸漬の時間などは、炊飯器でも土鍋でも変わりません。炊飯器で炊く場合と同じように、適切な手順でお米を研いで一定時間水に浸けましょう。お米の準備ができたら、土鍋を火にかけていきます。IH用の土鍋を使えばIHクッキングヒーターでも調理可能ではありますが、ガスのほうが火加減の調整がしやすいです。ガスがある場合はガスを使って炊飯していきましょう。

分量のお米と水を入れた土鍋は、しっかりガスコンロの中央に置きます。ずれていると炊きムラが生じる原因になるので、必ず火口の中心に土鍋の中央部分がくるようにセットしましょう。火にかける前にしっかり蓋をして、最初は中が沸騰するまで中火で火を通していきます。10分ほどで沸騰するくらいの火加減が理想です。お米を硬めにしたい場合は、少し強めの中火にして沸騰までの時間を短くすると良いです。

沸騰したら火加減を弱めますが、土鍋の種類によっては沸騰しているかどうかわかりづらい場合があります。ですから、慣れていない場合は蓋を開けて沸騰しているかどうか確認しても構いません。沸騰が確認出来たら、火加減を落として弱火にします。土鍋は熱を逃がさない構造になっているので、弱火でも十分に中まで火を通すことができます。そのまま15分ほど弱火で火にかけておきましょう。

15分経過したら、蓋を開けて水分がなくなっているかどうか確認します。なくなっていたら、お米が水分を吸収したということなので、しっかり炊き上がっている証拠になります。まだ水気が残っているなら、弱火のまま火にかけて1~2分ほど様子を見ましょう。その都度蓋を開けて確認し、水気がなくなっていれば炊き上がりです。

最後の仕上げ!強火にかけてから蒸らす

水気がなくなっていることを確認したら、最後の仕上げに蓋を閉じて10秒ほど強火で火にかけます。こうすることで、土鍋ならではのおこげを作ることができます。パチパチという焼ける音がするので、おこげが好きなら少し長めに強火にかけておこげを作ってみても良いでしょう。また、最後に強火にかけるのは、仕上げの蒸らしのために土鍋の中の温度を上げる目的もあります。

火を通した後に蒸らすことで、お米がふっくらと炊き上がります。蒸らす時間は火を止めてから10分間です。蓋を閉じたまま、じっくりと待ちましょう。10分間蒸らし終わったら、蓋を開けて完成です。蓋を開けるとき、水滴がお米に落ちてしまうことがあるので気を付けましょう。最後に、鍋肌に沿うようにしてしゃもじを入れ、お米とおこげをかき混ぜたら出来上がりです。

ひと手間加えて美味しいお米を楽しもう!

お米を炊く際は基本的に水だけしか使いませんが、水に調味料を加えて炊いてみるのもお米を美味しく炊く秘訣です。特に古いお米を使う場合、古米独特の嫌なニオイが気になります。お米のニオイは、食べたときの風味や味わいに直結する要素です。ですから、古米の嫌なニオイを消すために、お米を浸した水にお酒やみりんを加えてみましょう。お酒には、古米の嫌なニオイを除去する効果があるとされます。甘みのあるみりんは、お米本来の甘みを引き立てることに役立つので、どちらかを入れてみて試してみてはいかがでしょうか。分量は、お米1合に対してお酒が大さじ1、みりんなら大さじ2分の1くらいが目安です。

ほかにも、もっちりした食感を出すために、寒天やもち米を入れて炊くという方法もあります。あまり入れ過ぎると寒天のくさみが強くなってしまいますが、米1合に対して1グラム程度の寒天を入れると、お米がよりもっちりと仕上がります。もち米を入れる場合は、米の分量の1割程度が目安です。もちろん、鮮度の良いお米なら、わざわざ調味料や寒天などを加えなくても、そのままで十分に深い味わいを楽しめます。ただ、お米に甘みを加えたい場合や、ツヤや旨味を出したいときなどは、ひと手間加えるだけで全く異なる味わいになります。お米の魅力を最大限引き出すためにも、いろいろな方法を試してみて美味しいお米を楽しみましょう。

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